
WordPressで予約管理を行うプラグイン「Booking for Appointments and Events Calendar – Amelia」のバージョン 1.2.35 までの全てのバージョンで、セキュリティ脆弱性が発見されました。
この脆弱性により、認証されていない攻撃者がイベント検索機能を悪用して、データベースから本来アクセスできない情報を不正に取得される可能性があります。対策バージョン 1.2.36 以降への更新を推奨します。
想定される事象
想定される被害
この脆弱性により、以下のような被害が想定されます。
- データベース情報の不正取得
- イベント検索機能を経由して、データベースに保存されている情報が取得される
- 予約者情報、イベント情報、管理者アカウント情報などが取得される可能性がある
- 被害発生の条件
- 攻撃者がサイトにログインする必要がない(認証不要)
- イベント検索機能にアクセスできれば攻撃可能
技術的な詳細
この脆弱性は、以下の問題に起因します。
- 検索キーワードが安全に処理されていない
- イベント検索機能で入力された検索キーワードが、データベース問い合わせ(SQLクエリ※)に直接埋め込まれていた
- 本来は「プリペアドステートメント」という安全な処理方式を使う必要があるが、実装されていなかった
- そのため、攻撃者が特別に細工した検索キーワードを送信すると、データベースへの問い合わせ内容が改変されてしまう
- SQLクエリ:データベースに対して情報の取得や操作を行うための命令文
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(1.2.36以降)に更新
- 被害確認
- Webサーバーのアクセスログを確認し、イベント検索機能への不審なアクセスがないかチェック
- 検索キーワードに「%」「’」(シングルクォート)「–」(ハイフン2つ)「OR」「UNION」などの記号やSQL命令を含むアクセスが記録されていないか確認
- 不審なアクセスが確認された場合、データベースのバックアップ取得と専門家への相談を推奨
- 追加のセキュリティ対策
- 定期的なバックアップの実施
- データベースに保存されている機密情報が漏洩した可能性がある場合、該当する顧客やユーザーへの通知を検討してください
⇒不審なアクセスが見られる場合や被害確認の方法が不明な場合は、WordPressの専門家などへの相談をお勧めします。
影響を受けるバージョン
Amelia 1.2.35 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2025-12482
(公開日 2025年11月16日 更新日 2025年11月17日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 7.5 (重大) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2025-12482 悪用確率 0.06% (上位84%) 2025年11月18日時点
ソフトウェア脆弱性情報の著作権に関する注意事項
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