
WooCommerceの購入者にレビューの投稿を依頼し、レビューを管理できるプラグイン「Customer Reviews for WooCommerce」において、セキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 5.120.0 までのすべてのバージョンです。
本脆弱性を悪用された場合、ログインしていない第三者が送信した不正なレビューをきっかけに、サイトの画像や動画(商品画像やロゴなど)が完全に削除される可能性があります。
対策として、バージョン 5.121.0 以降への更新を推奨します。
脆弱性詳細
本脆弱性は、購入者へのレビュー依頼メールに記載されたレビューフォームから、レビューを送信する処理に存在します。
この処理を通じて、送信者がアップロードしていない、サイト内の画像や動画をレビューに紐付けられる状態となっていました。
想定される被害
攻撃が成功した場合、以下のような被害が想定されます。
- 画像・動画の削除:不正なレビューに紐付けられたサイトの画像や動画が、メディアライブラリ(サイト内の画像や動画を管理する場所)から削除される可能性があります。削除されたファイルはゴミ箱を経由せずに消えるため、バックアップがなければ元に戻せません。対象は画像と動画に限られ、PDFなどのドキュメントは対象外です。
補足(削除以外の影響)
- 他のページや公開前の投稿で使っている画像・動画が、攻撃者のレビューの中に表示される可能性があります(レビューの承認制を有効にしている場合は、承認するまで表示されません)。
- 紐付けられた画像・動画は、メディアライブラリの「アップロード先」(ファイルがどのページに属しているかの表示)がレビュー対象の商品に書き換わります。
- 写真・動画の枚数に応じた割引クーポンを設定している場合、自分で写真をアップロードしなくても、上位のクーポンを受け取れる可能性があります。
被害発生の条件
- WordPressへのログインは不要ですが、レビューフォームのURL(購入者へのレビュー依頼メールに記載されるもの)が必要です。そのため、ショップで注文してレビュー依頼メールを受け取った人であれば、攻撃を行えます。
- 画像・動画が削除されるのは、管理者が不正なレビューを削除した時です。レビューを「ゴミ箱」に移しただけでも、ゴミ箱が自動で空になるタイミング(初期設定では30日後)で削除されます。
技術的な詳細
レビューフォームの仕組み
- レビュー依頼メールに記載されたフォームでは、写真や動画をアップロードしてレビューに添付できます。
- アップロードしたファイルは、他の画像と同じくメディアライブラリに保存されます。アップロードした本人には、そのファイルの番号(ID)と、本人確認用の合言葉のような値(キー)が返されます。
- レビューを送信すると、添付したファイルのIDがレビューに紐付けられます。また、レビューを完全に削除すると、紐付いたファイルも一緒に削除される仕組みになっています。
問題点
- レビューの送信処理では、添付ファイルとして送られてきたIDを数値として受け取るだけでした。そのファイルを送信者自身がアップロードしたものか(キーが一致するか)を確認していませんでした。
- ファイルのIDは通し番号のため、番号を指定するだけで、商品画像やロゴなどサイト内の任意の画像・動画を自分のレビューに紐付けられました。
- そのレビューが削除されると、紐付けられたサイトの画像・動画も「レビューの添付ファイル」として削除されていました。
悪用の大まかな流れ
- ショップで注文し、レビュー依頼メールからレビューフォームを開く
- レビューを送信する際に、狙った画像・動画のIDを添付ファイルとして紛れ込ませる
- 管理者がそのレビューを削除する(またはゴミ箱が自動で空になる)と、画像・動画も削除される
(模倣防止のため詳細は伏せています)
対策版での修正
- レビュー送信時に、添付ファイルのIDとアップロード時に発行されたキーの組み合わせを確認し、一致したファイルだけを紐付けるように変更
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(5.121.0 以降)へ更新してください。
- 被害確認
- 更新後も、すでに登録された不正なレビューを削除すると画像・動画は削除されます。レビューを削除する前に、次の確認を行ってください。
- 管理画面の「レビュー(Reviews)」メニューで、写真・動画付きのレビューを確認してください。「ゴミ箱」に入っているレビューも、自動で削除される前に確認してください。購入者が撮影したものではない画像(商品画像、ロゴ、バナーなど)や、他のページで使っている画像が添付されていないか確認します。
- 該当するレビューが見つかった場合は、削除する前にレビューの編集画面を開いてください。「Uploaded Media」欄で、該当の画像・動画ごとに紐付けの解除(Detach)を行ってから、レビューを削除します。紐付けを解除すれば、画像・動画は削除されません。
- メディアライブラリで、商品画像やロゴなどの「アップロード先」が、本来とは異なる商品に変わっていないか確認してください。
- すでにサイト上で画像が表示されなくなっている箇所がある場合は、バックアップからの復元を検討してください。
- セキュリティ対策の強化(任意)
- サイトのファイル(画像・動画を含む)を定期的にバックアップしておけば、万一削除された場合でも復元できます。
⇒ 画像・動画の削除など、不審な状況が確認された場合は、WordPressの専門家への相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
Customer Reviews for WooCommerce 5.120.0 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2026-89055
(公開日 2026年9月25日 更新日 2026年9月25日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 9.1 (緊急) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2026-89055 悪用確率 0.39% (上位70%) 2026年9月29日時点
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本記事の作成について
本記事は、対象プラグインの公開ソースコードおよびバージョン間の差分を解析し、その結果に基づいて作成しています。
解析および文章作成の過程では生成AIを利用し、内容は当社の担当者が確認したうえで公開しています。



