
WordPressでフロントエンドからの投稿編集やユーザー管理を可能にするプラグイン「Frontend Admin by DynamiApps」において、2件の重大なセキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 3.28.25 までのすべてのバージョンです。
特に重要な点として、これらの脆弱性はいずれも認証が不要であり、WordPressにログインしていない攻撃者でも悪用可能です。
本脆弱性を悪用された場合、サイトへの悪意のあるスクリプト埋め込みや、コンテンツ・ユーザーアカウントの削除といった被害が想定されます。
対策として、速やかにバージョン 3.28.26 以降への更新を強く推奨します。
脆弱性詳細
本プラグインでは、2つの異なる脆弱性が確認されています。
脆弱性① スクリプト埋め込みの脆弱性(Stored XSS)
フロントエンドからフィールドを更新する処理において、入力内容の安全性確認が適切に行われない状態にありました。
通常、ユーザーから送信されたデータは、悪意のあるスクリプトが含まれていないかチェックする必要があります。しかし、特定の条件下でこのチェックがスキップされる状態となっており、結果としてHTMLタグやJavaScriptコードがそのまま保存される可能性がありました。
脆弱性② データ削除の脆弱性(Missing Authorization)
投稿、商品、カテゴリ、ユーザーアカウントなどを削除する処理において、操作を実行するユーザーの権限確認が不十分な状態にありました。
本来であれば、削除操作を実行する前に「このユーザーは削除権限を持っているか」を確認する必要があります。しかし、この確認が適切に行われていなかったため、本来は削除権限を持たない者でもデータを削除できる状態となっていました。
想定される被害
脆弱性①による被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
スクリプト埋め込みによる影響
- 攻撃者が用意した悪意のあるスクリプトが、サイトのコンテンツに保存される
- 保存されたページを閲覧したすべてのユーザー(管理者を含む)のブラウザ上でスクリプトが実行される
- 管理者のセッション情報が盗まれる可能性があり、管理画面への不正アクセスにつながるおそれがある
被害発生の条件
プラグインがフロントエンド編集機能を提供しており、攻撃者が該当のフォームにアクセスできる場合に被害が発生する可能性があります。
脆弱性②による被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
データ削除による影響
- サイトに登録されている投稿、固定ページが削除される
- WooCommerceを使用している場合、商品情報が削除される
- カテゴリ、タグなどの分類情報が削除される
- ユーザーアカウントが削除される
これらの削除により、サイトの運営に深刻な支障が生じ、ビジネスへの直接的な損害につながる可能性があります。
被害発生の条件
プラグインが削除機能を提供しており、攻撃者が該当機能の存在を知っている場合に被害が発生する可能性があります。
技術的な詳細
脆弱性①の技術的詳細
本脆弱性は、フィールド更新処理(frontend_admin/forms/update_field)において、以下の問題がありました。
問題点①:サニタイズ処理のバイパス
ユーザー入力を安全化する処理(サニタイズ)において、特定の条件下でこの処理がスキップされる実装となっていました。本来は、すべての入力に対してサニタイズ処理を実行する必要がありましたが、フィルターフックの戻り値によってはこの処理が実行されない状態でした。
問題点②:認証チェックの欠如
このAJAX処理は、未認証ユーザーでも実行可能な設定となっていました。CSRF対策は実装されていましたが、ユーザー認証の確認が欠落していました。
脆弱性②の技術的詳細
本脆弱性は、削除処理(frontend_admin/delete_object)において、以下の問題がありました。
問題点①:不適切な権限チェック
削除処理において、独自の権限チェック関数が使用されていましたが、この関数が適切に権限を検証できていませんでした。また、カテゴリやタグなどの分類(ターム)を削除する処理では、権限チェック自体が完全に欠落していました。
問題点②:認証チェックの欠如
削除処理のAJAXアクションも、未認証ユーザーでも実行可能な設定となっていました。
脆弱性の種類
- CWE-79 クロスサイトスクリプティング(XSS)
(脆弱性①)
- CWE-862 認証の欠如
(脆弱性②)
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(3.28.26 以降)へ更新してください。
- 被害確認
- スクリプト埋め込みの確認
- 投稿、固定ページ、カスタムフィールドなどに不審なHTMLタグやJavaScriptが含まれていないか確認してください。特に、
<script>タグや<iframe>タグ、イベントハンドラ(onclick等)が含まれていないか注意深く確認してください。 - データ削除の確認
- 投稿、固定ページが意図せず削除されていないか確認してください。WooCommerceをご利用の場合は商品情報、カテゴリ、タグなどの分類、ユーザー一覧に不審な削除がないか確認してください。
- バックアップの確認
- 被害が確認された場合に備え、最新のバックアップがあることを確認してください。
- バックアップから復旧する前に、脆弱性が修正されたバージョンへの更新を必ず行ってください。
⇒ 不審な改ざんや削除が確認された場合は、WordPressの専門家などへの相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
Frontend Admin by DynamiApps 3.28.25 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2025-14937
(公開日 2026年1月9日 更新日 2026年1月9日)
CVE-2025-14741
(公開日 2026年1月9日 更新日 2026年1月9日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2025-14937 悪用確率 0.07% (上位77%) 2026年1月12日時点
CVE-2025-14741 悪用確率 0.07% (上位79%) 2026年1月12日時点
(今後30日以内に悪用される確率 EPSS )
参考
ソフトウェア脆弱性情報の著作権に関する注意事項
This record contains material that is subject to copyright.
Copyright 2012-2024 Defiant Inc.
License: Defiant hereby grants you a perpetual, worldwide, non-exclusive, no-charge, royalty-free, irrevocable copyright license to reproduce, prepare derivative works of, publicly display, publicly perform, sublicense, and distribute this software vulnerability information. Any copy of the software vulnerability information you make for such purposes is authorized provided that you include a hyperlink to this vulnerability record and reproduce Defiant’s copyright designation and this license in any such copy. Read more.
Copyright 1999-2024 The MITRE Corporation
License: CVE Usage: MITRE hereby grants you a perpetual, worldwide, non-exclusive, no-charge, royalty-free, irrevocable copyright license to reproduce, prepare derivative works of, publicly display, publicly perform, sublicense, and distribute Common Vulnerabilities and Exposures (CVE®). Any copy you make for such purposes is authorized provided that you reproduce MITRE’s copyright designation and this license in any such copy. Read more.
「WordPressセキュリティ保守」をご利用のお客様へ

WordPress
Frontend Admin by DynamiApps プラグインをご利用中のお客様には、
対策バージョンへの更新状況および推奨対応事項について、順次メールにてご案内しております。



