WordPressのバックアップを作成・管理するプラグイン「Backup Migration」のバージョン 2.0.0 未満の全てのバージョンで、セキュリティ脆弱性が発見されました。
この脆弱性により、特定のサーバー環境において、認証を受けていない第三者がサイトのバックアップファイルを不正にダウンロードできる可能性があります。バックアップファイルには、データベース接続情報などの重要な設定が含まれる場合があるため、速やかに対策バージョン 2.0.0 以降への更新を推奨します。
想定される事象
想定される被害
この脆弱性により、以下のような被害が想定されます。
- バックアップファイルの不正取得
- 認証を受けていない第三者が、サイトのバックアップファイルをダウンロードできる
- 特定のサーバー環境でのみ悪用可能
- 機密情報の漏洩リスク
- バックアップファイルには、データベース接続情報を含む設定ファイル(wp-config.php)などが含まれる
- この情報が漏洩すると、さらなる不正アクセスにつながる可能性がある
- 発生の条件
- 特定のサーバー構成でのみ発生する
- バックアップが作成された後にバックアップファイルをダウンロード可能となる
技術的な詳細
この脆弱性は、以下の問題に起因します。
- バックアップ保管場所の情報が公開されている
- プラグインが作成したバックアップファイルは特定のフォルダに保存される
- 同じフォルダに、バックアップファイルの名前が記録されたログファイルが作成される
- このログファイルが、認証なしで誰でも閲覧できる状態になっている
- バックアップファイルへのアクセス制限が不十分
- ログファイルからバックアップファイルの正確な名前を取得できる
- その名前を使用することで、バックアップファイル本体も認証なしでダウンロードできてしまう
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン（2.0.0以降）に更新。
- 既存バックアップファイルの確認と削除
- Webサーバーのアクセスログを確認し、不審なアクセスがないかチェックしてください
- 確認キーワード例:「backup-migration/backups/latest.log」「backup-migration/backups/*.zip」
- 不審なダウンロードが確認された場合は、以下の対応を検討してください
- WordPressの管理者パスワードの変更
- データベース接続パスワードの変更
- 不正なユーザーアカウントや投稿内容の確認
- Webサーバーのアクセスログを確認し、不審なアクセスがないかチェックしてください
⇒ログ確認や被害が疑われる場合は、WordPressの専門家やセキュリティの専門家への相談をお勧めします。
影響を受けるバージョン
Backup Migration 2.0.0 未満のすべてのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2025-12394 
（公開日 2025年11月24日 更新日 2025年11月24日）
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 7.5 (重大) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2025-12394 悪用確率 0.08% （上位75%） 2025年12月4日時点
ソフトウェア脆弱性情報の著作権に関する注意事項
This record contains material that is subject to copyright.
Copyright 2012-2024 Defiant Inc.
License: Defiant hereby grants you a perpetual, worldwide, non-exclusive, no-charge, royalty-free, irrevocable copyright license to reproduce, prepare derivative works of, publicly display, publicly perform, sublicense, and distribute this software vulnerability information. Any copy of the software vulnerability information you make for such purposes is authorized provided that you include a hyperlink to this vulnerability record and reproduce Defiant’s copyright designation and this license in any such copy. Read more.
Copyright 1999-2024 The MITRE Corporation
License: CVE Usage: MITRE hereby grants you a perpetual, worldwide, non-exclusive, no-charge, royalty-free, irrevocable copyright license to reproduce, prepare derivative works of, publicly display, publicly perform, sublicense, and distribute Common Vulnerabilities and Exposures (CVE®). Any copy you make for such purposes is authorized provided that you reproduce MITRE’s copyright designation and this license in any such copy. Read more.
「WordPressセキュリティ保守」をご利用のお客様へ
WordPress
Backup Migration プラグインをご利用のお客様へは、「対策バージョンへの更新状況と推奨対応事項」メールを順次ご案内しております。
