WordPressプラグイン「WP Project Manager」にSQLインジェクションの脆弱性

WordPressでプロジェクト管理やタスク管理を行うプラグイン「WP Project Manager」のバージョン 2.6.26 までの全てのバージョンで、セキュリティ脆弱性が発見されました。

この脆弱性により、サイトに登録済みの低権限ユーザー（購読者レベル以上）がデータベースから機密情報を不正に取得できる可能性があります。対策バージョン 2.6.27 以降への更新を推奨します。

想定される事象

想定される被害

この脆弱性により、以下のような被害が想定されます。

データベース情報の不正取得
- ユーザーアカウント情報（ユーザー名、メールアドレス、パスワードハッシュ）の取得
- プロジェクトやタスクの機密情報の取得
- その他データベースに保存されている情報の取得
被害発生の条件
- 攻撃者がサイトに登録済みのアカウント（購読者レベル以上）を持っている
- プラグインのタスク検索機能を悪用

技術的な詳細

この脆弱性は、タスクの日付フィルター機能における以下の問題に起因します。

入力値の検証が不十分
1. タスク検索時の日付フィルター（開始日、完了日、期限日）で使用される演算子パラメータ（start_at_operator、completed_at_operator、due_date_operator）に、本来は「AND」または「OR」のみを許可すべきところ、入力値の検証が実装されていなかった
2. これらのパラメータから取得した値を、安全性確認なしでSQL文に直接組み込んでいた
3. その結果、攻撃者が不正なSQL命令を注入し、データベースから任意の情報を取得できる状態になっていた

脆弱性の種類

CWE-89 SQLインジェクション

推奨対応事項

該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。

プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン（2.6.27以降）に更新
被害確認
- サーバーのアクセスログで、以下のパラメータを含む不審なリクエストがないか確認
  - start_at_operator
  - completed_at_operator
  - due_date_operator
- 上記パラメータに「AND」「OR」以外の文字列や記号が含まれている場合は要注意
- 不審なアクセスが確認された場合、データベースへの不正アクセスを想定した調査を実施必要に応じて、登録ユーザーのパスワードリセットを検討
追加のセキュリティ対策
- 不要なユーザーアカウントの削除
  - 購読者レベル以上の権限を持つ不要なアカウントを削除してください
- ユーザー登録設定の見直し
  - 「設定」→「一般」で、誰でもユーザー登録できる設定になっていないか確認し、必要に応じて制限してください

⇒不審なアクセスが確認された場合は、WordPressの専門家などへの相談をお勧めします。

影響を受けるバージョン

WP Project Manager 2.6.26 までのバージョン

脆弱性情報 (CVE-ID)

CVE-2025-8994
（公開日 2025年11月15日更新日 2025年11月24日）

脆弱性の深刻度 (CVSS v3)

基本値: 6.5 (警告) 　[Wordfence]

脆弱性脅威度(EPSS)

CVE-2025-8994 悪用確率 0.03% （上位93%） 2025年12月6日時点

（今後30日以内に悪用される確率 )

参考　

WP Project Manager <= 2.6.26 – Authenticated (Subscriber+) SQL Injection via ‘completed_at_operator’

ソフトウェア脆弱性情報の著作権に関する注意事項

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WordPress プラグイン WP Project Manager 情報（2025年12月8日取得）

セキュリティ告知	このプラグインの公開は 2025-12-03 に停止されており、現在は、ダウンロードできません。 This plugin has been closed as of December 3, 2025 and is not available for download. This closure is temporary, pending a full review.