
WordPressでフォーラム機能を提供するプラグイン「Asgaros Forum」の3.1.0 までの全てのバージョンで、セキュリティ脆弱性が発見されました。
この脆弱性により、ログインしていないサイト訪問者がブラウザのCookie(クッキー:サイト訪問者の情報を一時保存する仕組み)を細工することで、データベースから情報を不正に読み取られる可能性があります。対策バージョン 3.2.0 以降への更新を推奨します
想定される事象
想定される被害
この脆弱性により、以下のような被害が想定されます。
- データベースに保存された情報の読み取り
- フォーラムの投稿内容(公開・非公開を問わず)
- WordPressユーザーのアカウント情報(ユーザー名、メールアドレス)
- パスワードの暗号化された文字列(ハッシュ)
- 二次的な被害
- 取得したパスワードハッシュの解析による管理者アカウントの乗っ取り
- 個人情報の漏洩
- 被害発生の条件
- 攻撃者はログイン不要(サイト訪問者として実行可能)
- ブラウザのCookie情報を操作するだけで攻撃が成立
技術的な詳細
ここの脆弱性は、以下の問題に起因します。
- Cookie情報の検証不足
- フォーラムの「未読トピック管理機能」では、ログインしていない訪問者の閲覧履歴をCookieに保存している
- このCookie情報をデータベース検索に使用する際、内容が「数字のみ」かどうかのチェックが行われていなかった
- そのため、攻撃者が不正な文字列を含むCookieを設定すると、データベース操作の命令文(SQLクエリ)が改変されてしまう
- データベース検索での直接埋め込み
- Cookie情報を安全な方法で処理せず、データベース検索命令に直接組み込んでいた
- これにより、攻撃者が用意した不正な命令文がそのまま実行される
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新(最優先)
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(3.2.0以降)に更新してください
- 被害確認
- Webサーバーのアクセスログで不審なCookie操作の痕跡を確認
- 検索キーワード例:
asgarosforum_unread_excludeで異常に長い文字列や記号を含むアクセス
- 検索キーワード例:
- WordPressの管理者アカウントに不正ログインの形跡がないかチェック
- 予期しない投稿の編集や削除、新規ユーザーの追加がないか確認
- Webサーバーのアクセスログで不審なCookie操作の痕跡を確認
- パスワード変更の検討
- 特に管理者アカウントのパスワードを変更することを推奨
- データベース情報が読み取られた可能性がある場合、すべてのユーザーにパスワード変更を案内
⇒不審なアクセスや改ざんの痕跡が見られる場合は、WordPressの専門家などへの相談をお勧めします。
影響を受けるバージョン
Asgaros Forum 3.1.0 までのすべてのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2025-11452
(公開日 2025年11月8日 更新日 2025年11月10日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 7.5 (重大) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2025-11452 悪用確率 0.09% (上位78%) 2025年11月18日時点
ソフトウェア脆弱性情報の著作権に関する注意事項
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