
WordPressテーマ「Customify」のバージョン 0.4.11 以下で、セキュリティ脆弱性が発見されました。
この脆弱性により、カスタマイズ権限を持つユーザー(通常は管理者)がログイン中に不審なリンクをクリックすると、テーマのカスタマイズ設定が意図せずリセットされる可能性があります。対策バージョン 0.4.12 以降への更新を推奨します。
想定される事象
想定される被害
この脆弱性により、以下のような被害が想定されます
- テーマ設定の意図しないリセット
- 管理者がログイン状態で不審なリンクをクリックすると、テーマのカスタマイズ設定が初期状態に戻される
- サイトのデザイン、色、レイアウト、フォント設定などが失われる
- 訪問者から見たサイトの外観が突然変わってしまう
- 作業の中断と復旧の手間
- カスタマイズした設定を再度設定し直す必要
- 設定内容が複雑な場合、復旧に時間を要する
- バックアップがない場合、完全な復元が困難
技術的な詳細
この脆弱性は、以下の問題に起因します
- リクエスト正当性検証の欠如
- テーマ設定をリセットする機能で、リクエストが正規のものか検証する仕組みが実装されていなかった
- ユーザーの権限チェック(カスタマイズ権限があるか)のみを実施
- nonce(ワンタイムトークン)による検証が欠如しており、外部サイトから送信されたリクエストも受け付けてしまう
- 修正内容
- リクエストの正当性を検証する 関数を新規追加
- 権限チェックの前にnonce検証を実施し、不正なリクエストをブロック
- WordPress標準のセキュリティ機能を使用し、正規のカスタマイズ画面からのリクエストのみを受け付けるよう改善
- 攻撃が成功する条件
- カスタマイズ権限を持つユーザー(通常は管理者)がWordPressにログイン中
- 管理者が攻撃者の用意したリンクを含むページを訪問
- 攻撃者のページから自動的にリセットリクエストが送信される
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのテーマをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します
- プラグインの更新
- プラグインを対策バージョン(0.4.12以降)に即座に更新
- 被害確認
- テーマ設定の確認
- WordPress管理画面 → 外観 → カスタマイズ で各設定項目を確認
- サイトの色、フォント、レイアウトなどが意図せず変更されていないかチェック
- サイトを表示して、デザインが正常か確認
- バックアップからの復旧
- 設定がリセットされている場合、バックアップから復元を検討
- バックアップがない場合は、設定を手動で再設定
- テーマ設定の確認
- 管理者向けセキュリティ対策
- WordPress管理画面にログインした状態での注意事項
- 不審なメールのリンクをクリックしない
- 信頼できないサイトを閲覧しない
- 作業終了後は必ずログアウトする
- 定期的なバックアップの実施
- WordPress管理画面にログインした状態での注意事項
⇒この脆弱性は、管理者のセキュリティ意識(ログイン状態での行動)の重要性を示す事例でもあります。
テーマの更新に加え、管理者としての適切な行動も心がけてください。
影響を受けるバージョン
WP Photo Album Plus 9.0.11.006 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2025-8669
(公開日 2025年10月3日 更新日 2025年10月3日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 4.3 (警告) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2025-8669 悪用確率 0.01% (上位98%) 2025年11月14日時点
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