
ページの表示を高速化するプラグイン「LiteSpeed Cache」において、2件のセキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 7.9.1 までのすべてのバージョンです。
悪用された場合、ログインしていない第三者が書き込んだコメントを通じて、ページを開いた人(管理者を含む)のブラウザで不正なスクリプトが実行される可能性があります。
対策として、バージョン 7.9.2 以降への更新と、更新後のキャッシュ削除を推奨します。
脆弱性詳細
問題があるのは、次の2つの表示高速化機能です。どちらも初期設定では無効で、有効にしているサイトだけが対象です。
- 1件目(CVE-2026-113500):フォント表示の最適化
「Page Optimization」→「CSS Settings」の「Font Display Optimization」 - 2件目(CVE-2026-113499):CDNを使った画像配信
「CDN」の「Use CDN Mapping」(画像を配信対象にしている場合)
攻撃者はログイン不要で、コメントを書き込むだけで攻撃できます。被害を受けるのは、そのコメントが表示されたページを開いた人です。
想定される被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
- ページを開いた人のブラウザで、攻撃者のスクリプトが実行されます。管理者がログインしたまま開いた場合は、その管理者の権限で設定変更などの操作を行われる可能性があります。
- スクリプトが入ったページはキャッシュとして保存されるため、キャッシュが残っている間は、そのページを開いた人に同じ内容が届きます。
被害発生の条件
以下がすべてそろった場合に、被害が発生する可能性があります。
- 上記2つの機能のどちらかが有効になっている
- 攻撃者のコメントが承認され、ページに表示されている
- 誰かがそのページを開く
技術的な詳細
本来の動き
2つの機能は、ページを送り出す直前に、CSS(文字の大きさや色などの見た目を指定する記述)を自動で手直しします。手直しするのは、本来CSSの部分だけです。
問題点:ページ全体を手直ししていた
実際には、CSSの部分だけでなく、本文やコメントを含むページ全体が手直しの対象になっていました。
そのため、コメントの中にCSSと同じ形の文字を書いておくと、それもCSSとみなされて手直しされます。
手直しで「区切りの記号」が消える
HTMLでは、タグに付ける設定値を引用符(”)で囲み、終わりの位置を示しています。問題の手直しはこの引用符まで消してしまうため、設定値の終わりが分からなくなり、続くコメントの文字までタグの一部として扱われます。攻撃者はそこにスクリプトを書いておき、ページを開いた人のブラウザで実行させます。
対策版での修正
- 2件とも、手直しの対象がCSSの部分だけに限定されました。
- このほか、本脆弱性以外のセキュリティ修正も含まれています。
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を推奨します。
- プラグインの更新とキャッシュの削除
- プラグインを対策バージョン(7.9.2 以降)へ更新してください。2件とも解消されます。
- 更新後、管理画面上部のツールバーにある「LiteSpeed」アイコンから「Purge All」を選び、すべてのキャッシュを削除してください。更新前に保存されたページは、削除するまで配信され続けます。
- 対象かどうかの確認
- 「Font Display Optimization」と「Use CDN Mapping」が有効かどうかご確認ください。どちらも無効であれば対象外です。
- すぐに更新できない場合は、更新までの間これらの機能を無効にし、キャッシュを削除してください。
- 被害確認
- 管理画面の「コメント」で、次の文字を検索してください。
- 1件目:
font-faceまたはfont-display - 2件目:
url(
- 1件目:
- ふだんのコメントでこれらの文字が使われることはほとんどありません。見つかった場合は内容を確認して削除し、その後キャッシュを削除してください。
- 承認待ちのコメントはページに表示されていないため、影響はありません。
- 該当するコメントが表示されていた間に管理者がそのページを開いていた場合は、「ユーザー」一覧に覚えのないアカウントがないか、プラグイン・テーマ・設定に意図しない変更がないかもご確認ください。
- 管理画面の「コメント」で、次の文字を検索してください。
- 追加のセキュリティ対策
- コメントを承認制にしておくと、不審なコメントを公開前に確認できます(「設定」→「ディスカッション」→「コメントの手動承認を必須にする」)。
- WAF(Web Application Firewall:不正な通信を検知・遮断する仕組み)は、スクリプトの書き込みを狙う投稿の遮断に有効です。ただし今回の攻撃に使われる文字は、そのままではスクリプトに見えないため、遮断できない場合があります。プラグインの更新を優先してください。
⇒ 不審なコメントや、覚えのないアカウント・設定変更が見つかった場合は、WordPressの専門家への相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
LiteSpeed Cache 7.9.1 までのバージョン(7.9.2 で修正)
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2026-113500
(公開日 2026年10月23日 更新日 2026年10月23日)
CVE-2026-113499
(公開日 2026年10月23日 更新日 2026年10月23日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2026-113500 悪用確率 0.30% (上位77%) 2026年10月27日時点
CVE-2026-113499 悪用確率 0.30% (上位77%) 2026年10月27日時点
参考
LiteSpeed Cache < 7.9.2 – Unauthenticated Stored Cross-Site Scripting(CVE-2026-113500)
LiteSpeed Cache < 7.9.2 – Unauthenticated Stored Cross-Site Scripting(CVE-2026-113499)
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本記事の作成について
本記事は、対象プラグインの公開ソースコードおよびバージョン間の差分を解析し、その結果に基づいて作成しています。
解析および文章作成の過程では生成AIを利用し、内容は当社の担当者が確認したうえで公開しています。



