
WordPressでフォーラム(掲示板)機能を提供するプラグイン「wpForo Forum」において、セキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 2.4.13 までのすべてのバージョンです。
本脆弱性を悪用された場合、サイトに登録済みの低権限ユーザー(購読者レベル)以上の攻撃者によって、不正なPHPオブジェクトが注入される可能性があります。
対策として、バージョン 2.4.14 以降への更新を推奨します。
脆弱性詳細
本脆弱性は、プラグイン内部でデータを復元する処理において、復元するデータの安全性を十分に検証していなかったことに起因します。
その結果、攻撃者がデータベースに不正なデータを保存させ、そのデータが復元される際に、本来生成されるべきでないオブジェクト(プログラムの部品)がサーバー上で生成される可能性がある状況となっていました。
想定される被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
不正なPHPオブジェクト生成による影響
- 攻撃者が細工したデータにより、サーバー上で意図しないPHPオブジェクトが生成される可能性
- サイトにインストールされている他のプラグインやテーマに、悪用可能な処理の連鎖(POP chain)が存在する場合、ファイルの削除、機密情報の取得、不正なコードの実行などにつながるおそれ
補足:wpForo Forum単体では、この脆弱性による直接的な被害は確認されていません。被害が発生するには、「POP chain」と呼ばれる条件を満たす別のプラグインやテーマがサイトにインストールされている必要があります。
POP chainとは?
PHPには、情報をまとめて保存し、あとで復元する仕組み(シリアライズ/デシリアライズ)があります。通常、復元時には安全な処理しか行われませんが、攻撃者が細工したデータを送り込むと、意図しないプログラムの動作を引き起こすことがあります。
特に、復元時に自動で実行される処理(例:ファイル削除など)がプラグインやテーマのプログラム内に含まれていると、攻撃者にその処理を悪用されるおそれがあります。このように、復元をきっかけとして危険な処理が連鎖的に実行される仕組みを「POP chain」と呼びます。
被害発生の条件
以下の条件が重なった場合に、被害が発生する可能性があります。
- 攻撃者がサイトに登録済みの低権限ユーザー(購読者レベル)以上のアカウントを持っている
- サイトにPOP chainを含むプラグインまたはテーマがインストールされている
- 攻撃者が保存した不正なデータが、プラグインの処理によって復元される
技術的な詳細
本脆弱性は、プラグイン内の関数において、PHPの unserialize() というデータ復元関数を使用する際に、生成を許可するオブジェクトの種類を制限する設定が行われていなかった点が原因です。
この制限がない場合、データに含まれる任意のPHPオブジェクトがそのまま生成されます。
対策版では、オブジェクトの生成を禁止する設定が追加されています。
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(2.4.14 以降)へ更新してください。
- 被害確認
- サイト上のファイルに不審な変更や削除がないか確認してください。
- WordPress管理画面の「ユーザー」メニューより、
身に覚えのないアカウントが作成されていないか確認してください。 - 不審な点が確認された場合は、該当ユーザーの削除やファイルの復旧を行ってください。
- 追加のセキュリティ対策
- 不要なユーザーアカウント(特に使用されていない購読者アカウントなど)を整理してください。本脆弱性はサイトに登録済みのユーザーが悪用可能なため、不要なアカウントの削除がリスク低減につながります。
⇒不審な操作履歴やファイルの改ざんが確認された場合は、WordPressの専門家などへの相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
wpForo Forum 2.4.13 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2026-0910
(公開日 2026年2月11日 更新日 2026年2月11日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 8.8 (重大) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2026-0910 悪用確率 0.07% (上位79%) 2026年2月12日時点
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