
WordPressでフォームと外部サービスの連携を行うプラグイン「Bit Integrations — Form Integration, Webhook, Spreadsheets, CRM, LMS & Email Automation」において、セキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 2.9.0 までのすべてのバージョンです。
本脆弱性を悪用された場合、認証されていない第三者によって、サーバー上に置かれているファイルの内容がメールとして外部へ送信される可能性があります。
対策として、バージョン 2.9.1 以降への更新を推奨します。
脆弱性詳細
本脆弱性は、フォーム送信をきっかけにメールを送信する機能において、メールに添付するファイルの指定を、外部から送られた内容に委ねていたことに起因します。
その結果、フォームを送信するだけで、本来添付されるはずのないサーバー上のファイルがメールに添付される状況となっていました。
想定される被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
サーバー内のファイル内容の外部流出
- 本来は外部から見えないサーバー上のファイルが、メールに添付されてサイトの外へ送信される
- WordPressの設定ファイル(データベースへの接続情報や暗号化用のキーが記載されたファイル)が対象に含まれる場合、そこに書かれた情報がサイトの外へ送り出されるおそれ
サイトの内容が書き換えられたり、サイトが停止したりするおそれは確認されていません。情報がサイトの外へ出ることが、この脆弱性の中心となる影響です。
被害発生の条件
以下の条件が重なった場合に、被害が発生する可能性があります。
- Bit Integrations で、Contact Form 7 のフォーム送信をきっかけにメールを送信する設定(フロー)を作成している
- そのメール設定で、フォームのファイル添付欄を添付ファイルとして利用している
この条件に当てはまる場合、ログインしていない第三者でも、通常のフォーム送信と同じ手順で攻撃が可能です。管理者やサイト利用者による操作は必要ありません。
逆に、上記のような設定を行っていないサイトでは、この処理自体が動作しないため影響を受けません。
※ ご自身のサイトが該当するかの確認手順は、「推奨対応事項」に記載しています。
技術的な詳細
添付ファイルを組み立てる処理では、指定されたファイルが「読み取れるかどうか」だけを確認しており、「どこに置かれているファイルか」は一切確認していませんでした。このため、サーバーの動作に必要な内部ファイルであっても、読み取れる状態であれば添付の対象になり得ました。
また、フォーム送信を受け取る側の処理にも問題がありました。ファイル添付欄については、実際にアップロードされたファイルの情報で送信内容を上書きする作りになっていましたが、ファイルが添付されなかった場合は上書きが行われず、送信者が入力した文字がそのまま残る状態でした。
そのため、ファイルを添付せずに〈省略〉を入力して送信するだけで、添付ファイルの指定を外部から与えることが可能でした。
対策版では、添付できるファイルをアップロード用の保存場所に限定する処理が追加され、あわせて、フォーム送信時にファイル添付欄の入力値をあらかじめ破棄する処理が実装されています。
脆弱性の種類
CWE-22 パス・トラバーサル (本来アクセスできない場所のファイルが読み取られる問題)
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(2.9.1 以降)へ更新してください。
- 設定の確認(影響を受ける構成かどうかの判断)
- Bit Integrations の管理画面で、
Contact Form 7 を起点とし、メール送信を行うフローがあるか確認してください。 - 該当するフローがある場合、そのメール設定の「添付ファイル(Attachment)」に、フォームのファイル添付欄が割り当てられていないか確認してください。
- 割り当てがある場合は、そのファイル添付欄が入力必須になっているかを Contact Form 7 側でご確認ください。
必須になっていない場合、影響を受ける構成にあたります。
- Bit Integrations の管理画面で、
- 被害確認
- Bit Integrations は、メール送信を行うたびに送信結果をログとして記録します。
プラグインのログ画面を開き、「Send Mail」の記録を確認してください。 - フォームの利用状況と照らして、心当たりのない送信記録や、想定していない宛先へのメール送信が残っていないかをご確認ください。
- 該当のフォームがメールの宛先に送信者の入力値を利用する設定になっている場合は、宛先欄も併せてご確認ください。
- Bit Integrations は、メール送信を行うたびに送信結果をログとして記録します。
- 追加のセキュリティ対策
- WAF(Web Application Firewall:不正な通信を検知・遮断する仕組み)を導入していれば、この種のファイル指定を狙うリクエストの遮断に有効です。
ただし、WAFですべての攻撃を確実に防げるわけではないため、根本的な対策となるプラグインの更新を優先してください。 - 更新をすぐに適用できない場合は、対象となるフローのメール設定から添付ファイルの割り当てを一時的に外すことで、影響を避けられます。
- WAF(Web Application Firewall:不正な通信を検知・遮断する仕組み)を導入していれば、この種のファイル指定を狙うリクエストの遮断に有効です。
⇒不審な送信記録が確認された場合は、データベースの接続情報やWordPressの認証用キーの変更を含めた対応をご検討ください。あわせて、WordPressの専門家などへの相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
Bit Integrations — Form Integration, Webhook, Spreadsheets, CRM, LMS & Email Automation 2.9.0 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2026-15006
(公開日 2026年8月1日 更新日 2026年8月3日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 7.5 (重大) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2026-15006 悪用確率 0.84% (上位46%) 2026年8月3日時点
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