
WordPressでユーザープロフィールや会員機能を提供するプラグイン「WP User Manager – User Profile Builder & Membership」において、セキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 2.9.17 までのすべてのバージョンです。
本脆弱性を悪用された場合、ログインしていない第三者によって、本来読み込まれるべきではないサーバー上のプログラムファイルが読み込まれ、実行される可能性があります。
対策として、バージョン 2.9.18 以降への更新を推奨します。
脆弱性詳細
本脆弱性は、プロフィールページの表示内容を切り替えるための値の扱いに起因します。
本脆弱性は、プロフィールページで「どの内容を表示するか」を指定する値の扱いに起因します。この値は表示するファイルを選ぶために使われますが、正しい指定かどうかが確認されていなかったため、攻撃者が本来とは別のファイルを表示させられる状態でした。
想定される被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
- 本来読み込まれるべきではないサーバー上の既存プログラムファイル(.php = WordPressを動かすためのプログラム)が読み込まれ、実行される
- 本来そのページでは動作しないはずの処理が実行され、権限による制限(アクセス制御)が回避される
- (条件付き)攻撃者が別の経路でサーバーに不正な .php ファイルを設置できる場合に限り、そのプログラムが実行される
被害発生の条件
プロフィールページが第三者からアクセスできる状態であれば、ログインの有無や管理者・利用者の操作に関わらず成立します(未認証で悪用可能)。
技術的な詳細
プラグインは、プロフィールページの表示内容を、アクセス時のURLに含まれる「タブ指定の値」(プロフィールページ内で表示を切り替えるための指定)で切り替えていました。本来この値は、用意された表示項目のいずれかであることを前提にしていましたが、その正当性を確認せずに表示ファイルの場所を組み立てる処理に渡していました。
さらに、URLの形式に設けられた文字の制限とは別に、〈省略:URLに付加できる情報〉を用いることでこの制限を回避でき、任意の文字列をタブ指定の値として送り込める状態でした。その結果、所定のフォルダから外側へさかのぼる指定が可能となり、意図しないファイルが読み込まれる状況となっていました。
対策版では、送られてきたタブ指定の値が「あらかじめ登録された表示項目の名前」と一致するかを確認し、一致しない場合は既定の項目に戻す処理(許可リスト方式)が追加されています。
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(2.9.18 以降)へ更新してください。
- 被害確認(アクセスログの確認)
- 本脆弱性はWordPress管理画面に記録を残さず、Webサーバーへのアクセスとして到達します。確認にはWebサーバーのアクセスログが有効です。
- プロフィールページへのアクセスのうち、URLの「タブ指定」部分にフォルダをさかのぼる動きを示す文字列(
../、..%2f、%2e%2eなど)が含まれるリクエストがないか確認してください。 - 該当するアクセスが見つかった場合は、攻撃の試行が行われた可能性があります。アクセス元や時刻を記録し、専門家への相談を推奨します。
- 追加のセキュリティ対策
- WAF(Webアプリケーションファイアウォール = 不正なリクエストを遮断する仕組み)の導入は、こうしたファイルさかのぼり型の攻撃リクエストを遮断するのに有効です。
⇒不審なアクセスや、身に覚えのないファイルの実行・挙動が確認された場合は、WordPressの専門家への相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
WP User Manager – User Profile Builder & Membership 2.9.17 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2026-9290
(公開日 2026年6月5日 更新日 2026年6月5日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 7.5 (重要) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2026-9290 悪用確率 0.45% (上位36%) 2026年6月6日時点
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