
WordPressのフロントエンド管理機能を提供するプラグイン「Frontend Admin by DynamiApps」のバージョン 3.28.20 までの全てのバージョンで、重大なセキュリティ脆弱性が発見されました。
この脆弱性により、認証なしで外部から攻撃者がサイトの重要な設定を不正に変更できる可能性があります。サイトの乗っ取りにつながる恐れがあるため、対策バージョンへの緊急更新を強く推奨します。
想定される事象
想定される被害
この脆弱性により、以下のような被害が想定されます。
- サイト設定の不正変更
- ユーザー登録機能が勝手に有効化される
- 新規登録ユーザーに自動付与される権限が「管理者」に変更される
- 管理者用メールアドレスが攻撃者のアドレスに変更される
- サイト乗っ取りの危険性
- 上記の設定変更により、攻撃者が管理者権限でアカウントを自ら作成できる
- その結果、サイトの完全な制御権が奪われる可能性がある
- 被害発生の条件
- 攻撃に認証は不要(ログインしていない外部からの攻撃が可能)
- プラグインで作成された公開フォームが存在すれば攻撃対象となる
技術的な詳細
この脆弱性は、以下の問題に起因します。
- 権限チェックの欠如
- フォームからのデータ保存処理(ActionOptions::run())において、操作を実行する権限があるかの確認が行われていない
- 本来、WordPressの重要な設定を変更する操作には管理者権限が必要だが、この確認が実装されていなかった
- 入力データの検証不足
- 外部から送信されたフォームデータの内容を十分に検証していない
- そのため、攻撃者が特別に細工したデータを送信することで、本来変更できないはずのサイト設定を変更できてしまう
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新(最優先)
- 緊急で、プラグインを対策バージョン(3.28.21以降)に更新してください
- 被害確認
- WordPress管理画面の「設定」→「一般」から、以下の設定が意図せず変更されていないか確認
- 「誰でもユーザー登録ができるようにする」のチェック状態
- 「新規ユーザーのデフォルト権限グループ」の設定値
- 「管理者メールアドレス」の設定値
- WordPress管理画面の「設定」→「一般」から、以下の設定が意図せず変更されていないか確認
- 被害が疑われる場合の対応
- 変更された設定を正しい値に戻す
- 不審なユーザーアカウントを発見した場合は、直ちに削除
- すべての管理者アカウントのパスワードを変更
- 必要に応じて、サイト全体のセキュリティ診断を実施
⇒設定変更や不審なユーザーアカウントが見られる場合は、WordPressの専門家などへの相談をお勧めします。
影響を受けるバージョン
Frontend Admin by DynamiApps 3.28.20 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2025-13342
(公開日 2025年12月3日 更新日 2025年12月3日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 9.8 (深刻) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2025-13342 悪用確率 0.04% (上位88%) 2025年12月5日時点
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