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WordPressで寄付・募金サイトを運営するプラグイン「GiveWP – Donation Plugin and Fundraising Platform」のバージョン 4.10.0 以下のすべてのバージョンで、セキュリティ脆弱性が発見されました。

この脆弱性により、認証されていない攻撃者が、REST API経由で本来管理者のみが閲覧できる下書き状態の寄付フォーム、非公開設定のフォーム、アーカイブされたキャンペーン情報を不正に取得できるほか、寄付フォームとキャンペーンの関連付けを無断で変更できる状態となっています。対策バージョン 4.10.1 以降への更新を推奨します。

この脆弱性は、REST APIエンドポイントの権限チェック処理が完全に欠如していたことにより発生します。

  • 下書き・非公開状態の寄付フォーム情報の取得
    • 公開前の下書き状態(draft)の寄付フォーム設定が取得されてしまう
    • 非公開(private)に設定したフォーム内容が取得されてしまう
    • 承認待ち(pending)やゴミ箱(trash)状態のフォーム情報が取得されてしまう
  • アーカイブ・下書き状態のキャンペーン情報の取得
    • アーカイブ(archived)されたキャンペーンのタイトル、目標金額、進捗状況、説明文、デザイン設定などが取得されてしまう
    • 公開前の下書き(draft)状態のキャンペーン情報が取得されてしまう
    • 関連付けられたフォームIDやページIDなどの内部情報が取得されてしまう
  • 寄付フォームとキャンペーンの関連付けが変更されてしまう
    • 本来関連付けられるべきでないフォームとキャンペーンが紐付けられる
    • 既存の正しい関連付けが解除または変更される
    • 寄付の集計や管理に混乱が生じる可能性

この脆弱性は、以下の問題により発生します

  1. REST APIエンドポイントの権限チェック完全欠如
    • 以下のエンドポイントにおいて、権限チェック処理が実装されていなかったか、常に許可を返す設定となっていたため、
      認証の有無や権限レベルに関わらず、すべてのアクセスが許可されていた。
    • 寄付フォーム関連
      • 寄付フォーム情報を取得する2つの機能(単体取得・一覧取得)
      • フォームとキャンペーンの関連付けを変更する機能(データ書き込み操作)
    • キャンペーン関連
      • キャンペーン情報を取得する2つの機能
  2. 修正内容
    • バージョン 4.10.1 において、寄付フォーム用の権限検証処理およびキャンペーン用の権限検証処理が新たに実装され、適切な権限チェックが行われるようになった

該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します

  1. プラグインの更新
    • プラグインを対策バージョン(4.10.1以降)に即座に更新
  2. 被害確認
    • 寄付フォームの状態確認
      WordPress管理画面から、以下の状態のフォームを確認
      • 下書き(draft)状態のフォーム
      • 非公開(private)状態のフォーム
      • 承認待ち(pending)状態のフォーム
      • これらのフォームに機密性の高い情報が含まれていないか確認
    • キャンペーン情報の確認
      WordPress管理画面から、以下の状態のキャンペーンを確認
      • 下書き(draft)状態のキャンペーン
      • アーカイブ(archived)状態のキャンペーン
      • これらのフォームに機密性の高い情報が含まれていないか確認
    • フォームとキャンペーンの関連付け確認
      WordPress管理画面から、以下を確認
      • 各寄付フォームが正しいキャンペーンに関連付けられているか
      • ア意図しない関連付けが追加されていないか
      • 不正な変更があった場合は、正しい関連付けに修正
    • アクセスログの確認
      Webサーバーのアクセスログで、REST APIへの不審なアクセスがないか確認
      • 外部IPアドレスからの大量アクセス
      • 通常とは異なるアクセス時間帯や頻度
      • 短時間での集中的なアクセス
  3. 追加のセキュリティ対策
    • 定期的なプラグイン更新:すべてのプラグインを最新版に保つ
    • REST APIアクセスの監視強化:セキュリティプラグイン等によるREST APIアクセスの監視

⇒不審なアクセスが確認された場合や、機密情報の漏洩、データ改ざんが疑われる場合は、WordPressの専門家やセキュリティ専門家への相談をお勧めします。

GiveWP 4.10.0 までのバージョン

CVE-2025-11227
(公開日 2025年10月4日 更新日 2025年10月6日)

CVE-2025-11228
(公開日 2025年10月4日 更新日 2025年10月6日)

基本値: 6.5 (警告)   [Wordfence]

基本値: 5.3 (警告)   [Wordfence]

CVE-2025-11227 悪用確率 0.11% (上位70%) 2025年12月7日時点 

CVE-2025-11228 悪用確率 0.09% (上位75%) 2025年12月7日時点 

今後30日以内に悪用される確率 )

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GiveWP プラグインをご利用のお客様へは、「対策バージョンへの更新状況と推奨対応事項」メールを順次ご案内しております。

WordPress プラグイン GiveWP 情報 (2025年12月8日 取得)

最新版 バージョン 4.13.1
対象 WordPress バージョン 6.6 またはそれ以降
検証済み最新バージョン : 6.8.3
有効インストール数 100,000+
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