WordPressにECサイト(オンラインショップ)機能を追加するプラグイン「Ecwid by Lightspeed Ecommerce Shopping Cart」において、セキュリティ上の問題が確認されました。影響を受けるのは、バージョン 7.0.7 までのすべてのバージョンです。
本脆弱性を悪用された場合、サイトに登録済みの低権限ユーザー(購読者レベル=WordPressで最も権限の低い一般登録ユーザー)が、Ecwidストアの管理パネルへのアクセス権を不正に取得できる可能性があります。
対策として、バージョン 7.0.8 以降への更新を推奨します。
脆弱性詳細
本脆弱性は、ユーザープロフィールの保存処理を通じて、本来許可されていないユーザーがEcwidストアの管理権限を自身に付与できる状態にあったことに起因します。
画面上(プロフィール編集画面)では、ストア管理権限の付与チェックボックスは権限を持つ管理者にのみ表示される設計でしたが、実際のデータ保存処理には同等の制限が実装されていませんでした。そのため、画面には表示されていなくても、プロフィール更新時に特定のパラメータを含めて送信することで、権限付与の処理が実行される状態となっていました。
想定される被害
この脆弱性が悪用された場合、以下のような被害が想定されます。
ストア管理権限の不正取得とその影響
- 低権限ユーザーが自身にストア管理権限を付与し、Ecwidの管理パネルにアクセスできる状態になります
- これにより、商品情報の変更、注文情報の閲覧、ストア設定の変更といった操作が行われるおそれがあります
被害発生の条件
以下の条件がすべて満たされた場合に、被害が発生する可能性があります。
- 攻撃者がWordPressサイトにユーザー登録済みであること(購読者などの低権限ユーザーでも可)
- 攻撃者が自身のプロフィール更新リクエストに、特定のパラメータを意図的に含めて送信すること
なお、管理者の操作は不要であり、攻撃者が単独で実行できる点に注意が必要です。
技術的な詳細
本脆弱性は、ストア管理権限の保存処理を行う関数において、操作者にストア管理権限を付与する権限があるかどうかの確認が実装されていなかった点が原因です。
WordPressでは、購読者レベルのユーザーであっても自身のプロフィールを編集する権限を持っています。この保存処理はプロフィール更新時に自動的に呼び出される仕組みですが、チェックされていたのは「対象ユーザーの編集権限を持つか」のみでした。自分自身のプロフィール更新であれば購読者でもこのチェックを通過するため、制限として機能していませんでした。
そのため、攻撃者はプロフィール更新時のリクエストに〈省略〉パラメータを追加するだけで、ストア管理権限を自身に付与することが可能でした。
対策版(7.0.8)では、保存処理の冒頭に「権限付与を行える立場かどうか」を確認する処理が追加されています。
脆弱性の種類
推奨対応事項
該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します。
- プラグインの更新
- 速やかに、プラグインを対策バージョン(7.0.8 以降)へ更新してください。
- 被害確認
- WordPress管理画面にて、各ユーザーのプロフィールを開き、Ecwidストアへのアクセス権限が意図せず付与されていないか確認してください。
- 心当たりのないユーザーにストア管理権限が付与されていた場合は、該当権限の削除を行ってください。
- ストア情報の確認
- 不正なアクセスが疑われる場合は、Ecwidストアの管理パネルにおいても、商品情報やストア設定に意図しない変更がないか確認することを推奨します。
⇒不審な権限付与や設定変更が確認された場合は、WordPressの専門家などへの相談を推奨します。
影響を受けるバージョン
Ecwid by Lightspeed Ecommerce Shopping Cart 7.0.7 までのバージョン
脆弱性情報 (CVE-ID)
CVE-2026-1750
(公開日 2026年2月15日 更新日 2026年2月17日)
脆弱性の深刻度 (CVSS v3)
基本値: 8.8 (重大) [Wordfence]
脆弱性脅威度(EPSS)
CVE-2026-1750 悪用確率 0.03% (上位90%) 2026年3月8日時点
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