AI機能やチャットボット機能を提供するWordPressプラグイン「AI Engine」のバージョン 2.8.0 から 2.8.3 までのバージョンで、極めて重大なセキュリティ脆弱性が発見されました。
この脆弱性により、サイトに登録済みの一般ユーザー（購読者レベル）が、本来管理者のみがアクセスできるMCP（Model Context Protocol）機能を悪用して管理者権限を取得し、サイト全体を完全に制御することが可能となっています。この深刻な脆弱性のため、直ちに対策バージョン 2.8.4 以降への更新を強く推奨します。
想定される事象
| 想定される被害 | この脆弱性により、以下のような深刻な被害が想定されます： ・管理者アカウントの不正作成 - 一般ユーザーが新しい管理者アカウントを作成 ・既存ユーザー情報の改ざん - パスワードや権限レベルの不正変更 ・サイト設定の破壊 - WordPressの重要な設定値の改ざん ・コンテンツの完全破壊 - 投稿・固定ページ・コメントの削除や改ざん ・サイト全体の乗っ取り - 完全な管理者権限による総合的な被害 |
|---|---|
| 技術的な詳細 | この脆弱性は、以下の問題に起因します (1) MCP機能の権限チェック不備 ・ can_access_mcp関数で単なるログイン状態のみをチェック・本来必要な管理者権限（ administrator）の確認が欠如(2) 危険なコマンドへの無制限アクセス ・ wp_create_user：新規ユーザー作成（管理者含む）・ wp_update_user：既存ユーザーの権限変更・ wp_update_option：WordPress設定の変更・ wp_delete_post：投稿・ページの削除(3) Bearer Token認証の脆弱性 ・不正なトークンでも認証を通過する可能性 ・OAuth機能の実装不備 |
| 脆弱性の種類 | CWE-863 不正な認証 |
| 推奨対応事項 | 該当バージョンのプラグインをご利用の場合、以下の対応を強く推奨します： (1) 緊急の対策 ・プラグインを対策バージョン（2.8.4以降）に直ちに更新 (2) 被害確認 ・アクセスログの確認 - /wp-json/mcp/v1/へのアクセスログの確認（MCP機能への不正アクセス）-購読者レベルユーザーからの管理者機能へのアクセス履歴 ・データベースの不審な変更の確認 -新規作成された管理者アカウントの有無 -既存ユーザーの権限レベル変更履歴 -WordPress設定値（wp_options）の不正変更 -投稿・コメントの削除や改ざんの形跡 (3) 追加のセキュリティ対策 ・サイト全体の完全バックアップ ・全管理者アカウントのパスワード強制変更 ・不審な管理者アカウントの削除 ・セキュリティプラグインの導入（2要素認証等） ・ユーザー権限の再確認と最小権限の原則適用 ⇒不審なアカウントや変更が見つかった場合は、専門家への相談をお勧めします。 |
| 影響を受けるバージョン | AI Engine 2.8.0 から 2.8.3 までのバージョン |
| 脆弱性情報 (CVE-ID / 公開日) | CVE-2025-5071 / RESERVED（2025/06/19時点） |
| 脆弱性の深刻度 (CVSS v3) | 基本値: 8.8 (重大) [Wordfence] |
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WordPress プラグイン AI Engine 情報
| 最新版 バージョン | 2.8.4 |
|---|---|
| 対象 WordPress バージョン | 6.0 またはそれ以降 検証済み最新バージョン :6.8.1 |
| 有効インストール数 | 100,000+ |
| プラグイン ページ | AI Engine – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語 |
